ツーリングのお供は「紙の地図」ではなく「スマートフォンのナビゲーションアプリ」が主役となった昨今、その音声ナビを聞くために「インカム」を導入するライダーが増えています。
インカムは走行中に他のライダーとの会話も楽しめるとても便利なアイテムですが、いざ自分に合ったモデルを探すとなると種類が多く…なかなか「初めての1台に最適なモデル」が見つからないのではないでしょうか?
そこで今回はリーズナブルかつ機能性と使い勝手に優れた、まさに初めての1台に最適なバイク用インカム「ASMAX S2」を紹介します。
※今回レビューしたS2はサンプル品ゆえに製品版とデザインや仕様が異なる場合があります。
ASMAX S2の概要
バイク用インカムのグローバルブランド「ASMAX(アズマックス)」の最新エントリーモデルが「S2」です。
現在市場に出ている同じくエントリーモデルの「S1」のアップグレード版で、主に音質と通信距離がS1より大幅に向上しており、さらには音声コマンドによる操作やFMラジオの受信など…その機能性にも優れたモデルになっています!
ちなみに日本ではカスタムジャパンが独占販売予定となっており、シンプルなデザインゆえにどんなヘルメットにもマッチするインカムです。

ASMAX S2の特徴を解説
コストパフォーマンスに優れたエントリーモデルながら、様々なシーンで活用できるS2の特徴を解説していきます。
・高音質なスピーカーとオーディオマルチタスク
S2には音質にこだわるASMAXが自社で開発した「厚さ40mmの高音質スピーカー」が搭載されており、例えばインカム通話やスマホの音楽、それから音声ナビをクリアで聞きやすい音で出力してくれます!

通常エントリークラスのインカムは通話と音楽再生、または音声ナビを同時に使うことはできませんが…ところがS2はアッパークラス並みの「Bluetooth 5.4チップを2枚搭載」という高スペックにより、2つの機能を同時に使用することができます!
例えば音声ナビを聞きながら、インカム通話で後続車両に道順を伝えることも可能で、このように様々なシーンで「オーディオマルチタスク」を活用できます。

・約2kmの通信距離と3種類のインカムモード
S2はインカム通話の最大通信距離が2kmと広範囲に及んでいるので、例えばマスツーリング時に信号待ちで分断されても、すぐに他のライダーとの通信が切れることがありません。
しかもある程度の距離なら先導車が「ちょっと先の様子を見てきます…」といった状況でもそのまま通信を維持することができます!
ちなみに先代モデルの「S1」の最大通信距離は1.6kmだったので、実に400mも通信距離が伸びたことになります。

本体のボタン操作もしくは専用アプリ上で「フリーモード・チームモード・クラウドトークモード」という3種類のインカムモードの切り替えが可能で、フリーモードではBluetoothの範囲内で最大8人までの通話が、それからチームモードではMESH接続による最大8人までのプライベート通話が、そしてインターネット駆使したクラウドトークモードでは距離無制限で最大50人との通話が可能となっています。
つまりはS2は2人はもちろん大所帯のマスツーリングにも十分対応できるスペックを誇っています!

・ENCノイズキャンセリングとIPX7の防水性能
S2は主にインカム通話の妨げとなる環境音を打ち消すための「ENCノイズキャンセリング」を搭載しており、雑音の少ないクリアな通話を楽しむことができます。
さらには雨天走行時でも安心して使える「IPX7(一定の時間・水圧のもとで水中に没しても内部に水が侵入しない)」の防水性能を備えているので、雨の日でも快適なインカム通話を提供してくれます!

・他社製インカムとのユニバーサルペアリングが可能
S2にはASMAX以外のインカムとも接続可能な「ユニバーサルペアリング機能」が搭載されており、あくまで一対一での接続に限定されますが、 他社製インカムとの通話を楽しむこともできます。
これにより初めての相手とツーリングに行く際も、相手のインカムメーカーを気にすることなく現地でのペアリングが可能となっています。

・最大13時間の連続通話+60分の急速フル充電
S2はコンパクトながら980mAhの必要十分なバッテリーを搭載しており、インカム通話なら最大13時間、そして音楽再生なら最大16時間の !
しかも僅か60分でフル充電が可能な急速充電に対応しているので、ツーリング当日の出発までの準備時間でも十分充電することができます。
…となると余程のことがない限り「ツーリング中にバッテリーが切れる」なんてことにはなりませんが…万が一そうなった場合でも10分充電するだけで3時間の通話ができてしまいます!
もちろんS2はモバイルバッテリーでの充電も可能なので、バッテリーが切れた際はコンビニに寄ってコーヒーを飲んでる間に充電すれば復帰できます。


・音声コマンドで走行中でも操作できる
S2はボタン操作で出来るほとんどの操作を「音声コマンド」でも操作可能で「はい ハイマックス」と言った後に操作内容を伝えます。
例えば「はい マックス!音量を上げる・音量を下げる、スマホを接続する(ペアリングモード起動)、音楽を再生・音楽を止める」などの音声操作が可能で、走行中でもハンドルから手を離すことなく安全かつスマートに操作することができます。

・スライドさせるだけで確実に固定できるマウント
S2のマウントは本体をスライドさせるだけで確実に固定出来るようになっており、外す際もロックレバーを押しながら引き抜くだけの簡単仕様です!
例えば停車時にヘルメットロッカーを使ってヘルメットを固定しても、インカムはそのまま盗難されてしまう可能性がありますが…そんな時にすぐに取り外せて再び簡単に装着できる仕様は実にスマートな防犯対策と言えます。


・アプリで様々な設定やカスタマイズが可能
S2はASMAXの公式スマホアプリ「ASMAX WORLD」を用いて本体の様々な設定やLEDインジケーターの発光パターンなどをカスタマイズすることができます!
例えば各種インカムモードの選択や接続設定を視覚的に分かりやすく操作することが可能で、S2に搭載されているFMラジオのチューニングをすることもできます。



LEDインジケーターの発光パターンやカラーのカスタマイズをすることも可能で、アプリ上で設定するとすぐに本体に反映されます。
しかもこれが純粋に楽しかったりするので、ついつい時間を忘れてカスタマイズに没頭してしまうかもしれません…



同梱品の確認
S2のパッケージには本体の他に「3M粘着プレート、メタルクランプ、スピーカー、フルフェイス用・ジェットヘルメット用マイク、充電用USB TypeCケーブル、各種両面テープ類、クリーニングクロス、ステッカー、日本語表記の説明書」が同梱されており、基本的にこれ以外に必要なものはありません。
ヘルメットの種類を問わず取り付けに必要なものも一通り揃っているので、自前で工具や両面テープなどを用意する必要はありません。


本体の仕様をチェック
S2はシンプルで飽きのこない普遍的なデザインとなっており、表面のツルッとした質感が高級感を醸し出しています。
ちなみに表面のLEDインジケーターと「ASMAX」のロゴが入った部分がそれぞれ操作ボタンになっており、上部にも音量のプラス・マイナスボタンが付いています。


充電ポートは防水カバー付きの「USB TypeC端子」となっており、スピーカーとの接続コネクタは本体の底面に付いています。
それから背面はマウントとの接続部になっており、全体的にシンプルな構成となっています。



ヘルメットへの取り付け方法
S2のヘルメットへの取り付けは一般的なインカムとほぼ同じ方法なので、少なくても一度でもインカム取り付け経験のある方なら迷うことはないかと思います。
もちろん初めての方でも特別な技術や工具などは不要ですが、配線を整理する際にヘルメットの内装を外す必要のあるケースがあるので、予めヘルメットの説明書を用意しておくことをおすすめします。

まずはヘルメットの左サイドでインカムの取り付け位置を決めた上で、3M粘着プレートかメタルクランプを取り付けます。
次に本体をマウントした上でスピーカーをヘルメット内部に設置しますが、その際にスピーカーの接続ケーブルが本体との接続コネクタに届くことを確認しながら作業する必要があります。




スピーカーを設置したらフルフェイスもしくはジェットヘルメット用のマイクとスピーカーを接続した上で、口元付近にマイクを設置します。
あとは本体とスピーカー(マイク)を接続した上で、電源を入れて正常に動作すれば取り付けは完了です!
おそらく初めてでも1時間もあれば取り付け作業は完了するかと思います。



S2はインカムデビューに最適な1台!
シンプルなデザインで使い勝手が良く、インカムとして必要な機能は全て網羅している!
しかも実際に使用するに当たって必要なものは全て同梱されており、取り付けも至って簡単でおまけにコスパも良好!…と、S2はまさに「インカムデビューに最適な1台」となっているので、インカムの導入を検討しているライダーはぜひご検討ください!
もちろんインカムを使いこなしている方にも十分満足していただける逸品に仕上がっています。

< 執筆者プロフィール >

さすライダー
バイクで日本2周、オーストラリア1周済みの移住道民ライダーです。女子力の高いカフェとガジェットをこよなく愛するフリーライター・動画クリエイターとして活動しています。
ブログ:https://www.sasu-rider.com/
YouTube:https://www.youtube.com/@SasuRider