こんにちは! 皆さんの車の安全を守る大切な部品「ブレーキパッド」について、その役割や交換のタイミングを分かりやすく解説します。
1. ブレーキパッドって、そもそも何?
ブレーキパッドは、車の「止まる」という動作を支える、最も重要な部品の一つです。
ブレーキペダルを踏むと、タイヤの内側にあるディスクローター(円盤)を、ブレーキパッドが両側から挟み込みます。
この摩擦の力で、車はスピードを落とし、やがて停止します。
ブレーキパッドがなければ、ブレーキを踏み込んでも車は減速できません。
つまり、ブレーキパッドは私たちの安全を「摩擦」という力で守っている、ということです。
フットブレーキについて
私たちが普段、車を運転していて「ブレーキ」と呼んでいるのが、このフットブレーキです。ブレーキペダルを踏むと作動します。
フットブレーキには、主に2つの種類があります。
ディスクブレーキ
私たちが普段見かける多くの車の前輪に使われているのが、このディスクブレーキです。
ブレーキペダルを踏むと、タイヤと一緒に回転する円盤(ディスクローター)を、左右からブレーキパッドが力強く挟み込むことで、摩擦の力で車を止める仕組みになっています。
このブレーキの最大の強みは、その高い制動力と放熱性の良さにあります。
熱がこもりにくいため、下り坂での連続したブレーキングでも性能が落ちにくく、安定して止まることができます。
構造もシンプルなので、点検やメンテナンスも比較的簡単に行えるのが特徴です。
ドラムブレーキ
一方、ドラムブレーキは、円筒形の内側にある面(ブレーキドラム)に、ブレーキライニングと呼ばれる部品を押し付けて摩擦を起こし、車を止める仕組みです。
ディスクブレーキに比べて、車輪の外側からは見えにくい構造になっています。
このブレーキのメリットは、製造コストが比較的安価であること、そして密閉された構造のため、雨や泥などの影響を受けにくく、制動力が安定しやすい点です。
主に、乗用車の後輪や軽トラックなどに使われることが多いです。
2. ブレーキパッドとブレーキシュー・ライニング
ブレーキシューは、ブレーキライニングを支える土台となる、半月型の部品です。
ブレーキパッドとブレーキシュー・ライニングは、どちらも摩耗剤ですが、対応するブレーキの種類が異なります。

3. ブレーキパッドの交換目安は?
ブレーキパッドは、使うたびに少しずつすり減っていく「消耗品」です。
交換時期を見逃すと、ブレーキの効きが悪くなったり、最悪の場合、重大な事故につながることがあります。
交換時期の目安は、主に以下の3つのサインで判断できます。
① ブレーキを踏んだ時の異音
ブレーキをかけた時に「キーキー」や「ゴーッ」といった甲高い金属音が聞こえたら、ブレーキパッドが限界を迎えているサインです。
これは、パッドの残量が少なくなったことを知らせるための「インジケーター」と呼ばれる部品が、ディスクローターと接触して鳴る音です。
② ブレーキの効きが悪い
以前に比べて、ブレーキの効きが悪くなったと感じたり、ブレーキペダルを深く踏み込まないと効かなくなったりした場合も、パッドがすり減っている可能性があります。
③ ブレーキパッドの残量チェック
ブレーキパッドの残量は、車の安全を左右する非常に重要な項目です。一般的な乗用車の場合、新品時の厚さは約10mmです。
交換の目安となる残量は、一般的に3〜4mm以下とされています。この残量になると、ブレーキの効きが悪化するリスクが高まります。
ブレーキパッドの残量確認方法ですが、ホイールのスポーク(骨組み)の間から、ブレーキキャリパー(パッドが入っている部分)を覗き込みます。
キャリパーの中に、ディスクローター(円盤)を挟むように取り付けられた、黒い板状の部品がブレーキパッドなので、その厚さを見て、新品時と比べてどのくらい減っているかを確認します。
4. ブレーキパッドの素材と選び方

ブレーキパッドは、その素材によって「止まる力」「静かさ」「寿命」などが大きく変わります。
ここでは、主な3つの素材タイプを比較しながら、どのような方におすすめかを詳しく解説します。
1. ノンスチール材(NAO材)
このタイプのブレーキパッドは、環境に配慮して作られた素材が使われています。
最大の魅力は、ブレーキをかけた時の「キーキー」という不快な音がほとんどしない、静粛性の高さです。
また、ブレーキをかけた時に発生する黒い粉(ブレーキダスト)も少ないため、アルミホイールの汚れが気になる方には特におすすめです。
制動力は比較的穏やかで、主に街乗りでの日常的な使用には十分な性能を持っています。
2. セミメタリック材
もしあなたがブレーキの効きを最優先したいのであれば、このセミメタリック材が適しています。
スチールなどの金属を多く配合しているため、非常に高い制動力を発揮し、ハードなブレーキングにもしっかり対応します。
その一方で、金属成分が多い分、ブレーキをかけた時の「キーキー」という鳴きや、ホイールを汚すブレーキダストが多めに出てしまうのがデメリットです。
山道や高速道路を頻繁に走る方、または重量のあるミニバンやSUVにお乗りの方におすすめです。
3. ロースチール材
このタイプは、ノンスチール材の静粛性とセミメタリック材の高い制動力を両立させた、まさに「いいとこ取り」のブレーキパッドです。
スチール成分を控えめにすることで、セミメタリック材よりは静かでダストも少なく、しかししっかりと効くバランスの良さが特徴です。
どちらの性能も妥協したくない方や、スポーツタイプの車でも街乗りでの快適さを求めたい方に最適な選択肢と言えるでしょう。
適切なブレーキパッドを選ぶことで、より安全で快適なカーライフを送ることができます。
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5. オススメのブレーキパッド
確かな品質のアフターパーツ「PFP」は部品卸の半世紀以上の経験とノウハウから生まれました。様々なニーズに合わせ、高品質かつ優れたコストパフォーマンスを実現した優良部品ブランド。
環境に優しい素材ながら安定した制動力を発揮。軽自動車から乗用車、トラック用まで幅広いラインナップを展開。
他にもトヨタの純正商品やブレーキシュー・ライニングもオススメですので、気になる方はお確かめを!